2025年第8週(2月17日~2月23日)に千葉県内医療機関から5例の届出があり、2025年の累計は29例となりました。 船橋市は、3例の届出があり、本年の累計は9例となりました。
2020年以降、低い水準で推移してきましたが、近年は増加傾向にあることから、今後の動向に注意が必要です。
百日咳は、特有のけいれん性の咳発作を特徴とする急性気道感染症で、患者の咳やくしゃみなどのしぶきに含まれる細菌によって感染します(飛まつ感染)。
いずれの年齢でもかかりますが、小児が中心となります。また、重症化しやすく、死亡者の大半を占めるのは1歳未満の乳児、特に生後6ヵ月未満の乳児です。
臨床経過は以下のとおり 3 期に分けられ、全経過約 2~3 か月で回復します。
(1) カタル期(約 2 週間持続)
通常 7~10 日間程度の潜伏期を経て、普通のかぜ症状で始まり、次第に咳の回数が増えて程度も激しくなります。
(2) 痙咳期(約 2~3 週間持続)
次第に特徴のある発作性けいれん性の咳(痙咳)となります。なお、年齢が小さいほど症状は非定型的であり、特に乳児期早期では特徴的な咳がなく、単に息を止めているような無呼吸発作からチアノーゼ、けいれん、呼吸停止と進展することがあるとともに、合併症として肺炎の他、脳症も重要な問題となっており注意が必要です。
(3) 回復期
激しい発作は次第に減衰し、2~3 週間で認められなくなりますが、その後も時折忘れた頃に発作性の咳が出ます。
なお、成人の百日咳では咳が長期にわたって持続しますが、典型的な発作性の咳嗽を示すことはなく、やがて回復に向かいます。軽症で診断が見逃されやすいですが、菌の排出があるため、ワクチン未接種の新生児・乳児に対する感染源として注意が必要です。
国立感染症研究所の報告では、重症化リスクが高い 6 か月未満児の患者の感染源の多くが兄姉をはじめとする家族であったとされています。
2023 年度以降は、百日咳による乳児の重症化予防の観点から、定期予防接種の接種可能な最低年齢が生後 3 か月から生後 2 か月に前倒しされました。
〇関連リンク
・国立感染症研究所ホームページ 百日咳とは
【お問い合わせ】船橋市保健所健康危機対策課結核感染症係
電話番号:047-409-2867
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