霧島山(新燃岳):火山の状況に関する解説情報(第005号)

3月4日16時0分
福岡管区気象台 鹿児島地方気象台

<噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)が継続>
 新燃岳では火口直下を震源とする火山性地震の更なる増加は認められず、火山活動が更に活発化する傾向は認められません。

新燃岳では、火口直下を震源とする火山性地震が1日以降やや増加しましたが、本日(4日)15時までの24時間では9回と更なる増加は認められません。火山性微動は観測されていません。

 1日以降、新燃岳火口では、噴煙の高さは火口縁上30m以下で経過し、火口西側斜面の割れ目では、噴気が最高で100mまで上がりました。

 韓国岳監視カメラでは、2月に入り、新燃岳火口の西側斜面の割れ目付近において地熱域のわずかな広がりが認められています。

 本日山麓で実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は検出限界未満(前回2月1日、検出限界未満)でした。また、新湯温泉付近及び高原町から実施した現地調査では、これまでの観測と比較して特段の変化は認められませんでした。
 
 GNSS連続観測では、昨年(2021年)12月頃から、霧島山を挟む一部の基線において、霧島山の深い場所でのマグマの蓄積を示すと考えられるわずかな伸びが認められます。
 
 新燃岳では火口直下を震源とする火山性地震の更なる増加は認められず、火山活動が更に活発化する傾向は認められませんが、今後の火山情報等に注意してください。

 3月1日からの火山性地震の回数は以下のとおりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
 
            火山性地震
 3月 1日         5回
    2日        12回
    3日        12回
    4日15時まで    5回

活火山であることから、新燃岳火口内、火口縁及び西側斜面の割れ目付近では、火山灰の噴出や火山ガス等に注意してください。
 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。

火山の状況に関する解説情報(詳細)

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